・v-select使用時によくある絵と解決策
こんにちは、フロントエンドエンジニアのてりーです。
React + TypeScriptを5年以上使い続け、派遣 → フリーランス → メガベンチャーとキャリアを積んできました。
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👉 本記事ではv-selectの使い方に焦点を当てて解説します!
v-selectとは?
Vuetifyのv-selectは、リストから項目を選択するための強力なコンポーネントです。
シンプルなセレクトボックスから複雑なカスタマイズまで対応できるため、多くのVue.jsプロジェクトで活用されています。
v-selectの基本構造
<v-select v-model="selectedItem" :items="items" item-text="name" item-value="id" label="選択してください" />
・item-text: 表示するテキスト
・item-value: 選択時に取得する値
しかし、このままではオブジェクト全体を選択結果として取得することはできません。
v-selectでオブジェクトを渡すには?
「v-select
で選択したアイテムのid
だけでなく、name
も含むオブジェクト全体を取得したい!」
この場合、return-object
を使うことで解決できます。
return-object
の役割
return-object
を指定すると、選択した項目がオブジェクトのまま返されます。
以下、ドキュメントの記述。
サンプルコード
<v-select v-model="selectedSweet" :items="sweets" item-text="label" item-value="sweetsId" return-object label="好きなお菓子" />
データベースやAPIから取得したデータをそのまま扱えるので、後続処理がスムーズになります。
コードサンプルで解説
以下は、v-select
でお菓子の情報を選択する例です。
<template> <v-app> <div> <p>選択したお菓子: {{ selectedSweet }}</p> <v-select v-model="selectedSweet" :items="sweets" item-text="label" item-value="sweetsId" return-object label="好きなお菓子" /> </div> </v-app> </template> <script> export default { data() { return { selectedSweet: null, sweets: [ { label: "チョコ", sweetsId: 1 }, { label: "バナナ", sweetsId: 2 }, { label: "グミ", sweetsId: 3 } ] }; } }; </script>
選択前: selectedSweet
はnull
選択後: selectedSweet
にはオブジェクトが格納されます!
{ "label": "チョコ", "sweetsId": 1 }
よくあるエラーと解決策
v-select
を使用していると、以下のようなエラーや挙動に悩むことがあります。
それぞれの原因と解決策を解説します。
エラー1: オブジェクトではなく、IDだけが返ってしまう
現象
・v-model
にバインドされた値が、オブジェクトではなくitem-value
のプロパティのみ返ってしまう
・selectedSweet
に期待していた{ label: "チョコ", sweetsId: 1 }
ではなく、1
だけが格納される
原因
・return-object
が指定されていない
・デフォルトではitem-value
のプロパティのみがv-model
にバインドされる仕様
解決策
・return-object
を指定する
・selectedSweet
がnullで初期化されているか確認
data() { return { selectedSweet: null }; }
エラー2: 選択後にデータが消える
現象
・v-select
で項目を選択しても、selectedSweet
にデータが保持されない
・選択後、リストがリセットされてしまう
原因
・v-model
の初期値がnull
ではなく、異なるデータ型が設定されている
・return-object
を使用しているのに、オブジェクトを適切に扱えていない
解決策
・オブジェクトを扱う際は、return-object
が有効になっていることを確認
・selectedSweet
の初期値を適切に設定
data() { return { selectedSweet: null, sweets: [ { label: "チョコ", sweetsId: 1 }, { label: "バナナ", sweetsId: 2 } ] }; }
エラー3: カスタムオブジェクトでのバグ
現象
・v-select
のitems
でカスタムオブジェクトを使用すると、特定のプロパティが表示されない
原因
・item-text
とitem-value
が正しく指定されていない
・オブジェクト内のプロパティ名が一致していない
解決策
・item-text
とitem-value
を確認
<v-select v-model="selectedSweet" :items="sweets" item-text="label" item-value="sweetsId" return-object label="好きなお菓子" />
return-objectを使うメリット
return-object
を使うことで、以下のようなメリットが得られます。
オブジェクトをそのまま操作できる
通常のv-select
ではitem-value
の値しか取得できませんが、return-object
を指定することでオブジェクト全体が取得できます。
<v-select v-model="selectedSweet" :items="sweets" item-text="label" item-value="sweetsId" return-object label="お菓子" @change="handleChange" /> --- methods: { handleChange() { console.log(this.selectedSweet); // { label: "チョコ", sweetsId: 1 } } }
フォーム送信が簡単になる
return-object
を使うことで、選択したデータをAPIやフォームにそのまま送信できます。
submitForm() { axios.post('/api/sweets', this.selectedSweet); }
柔軟なデータ処理
APIレスポンスやデータベースとの連携時に、オブジェクト全体が返ってくることでデータ処理が簡単になります。
具体例
・複数のプロパティを含むオブジェクトを一括で渡せる
・UI上で複数のデータを同時に表示できる
VuexやPiniaとの連携
return-object
で取得したオブジェクトをVuexやPiniaに格納し、グローバルステートとして管理すると、より複雑なアプリケーション構築が可能です。
VuexもPiniaもVue3にて公式に推奨されている状態管理ライブラリです!
連携のサンプルコード
store.commit('setSelectedSweet', this.selectedSweet);
型安全性
TypeScriptを使っている場合、v-select
のselectedSweet
に型定義を追加すると、エラーの発生を防げます。
interface Sweet { label: string; sweetsId: number; } selectedSweet: Sweet | null = null;
まとめ
この記事ではVuetifyのv-selectでオブジェクトを扱う方法を解説していきました!
return-object
を使えば、オブジェクト全体が返ってくる・エラーが発生した場合は、初期値やプロパティの指定を確認
・API連携やフォーム送信、Vuexとの統合も簡単になる
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